光でアトピーや乾癬、円形脱毛症を治療できる?? (エキシマ光線療法について)
みなさんこんにちは!
やっと少し涼しくなり過ごしやすくなりましたね。
さて今回は『エキシマ光線療法について』をお話したいと思います😊✨
【 エキシマ光線療法とは? 】
光線療法とは、紫外線の免疫抑制作用を利用して、過剰反応を起こしている皮膚の炎症を鎮静化させる治療方法です。
エキシマ光線療法とは、UVB-LEDを光源として使い、患部に照射して処置する光線療法です。
紫外線の中でも311±2 nm付近の極めて狭い範囲の紫外線(ナローバンドUVB)を患部に照射することにより皮膚疾患を治療します。従来行われてきたPUVA療法よりも熱傷や紫外線発がんなどの副作用が少ないことが確認されており、安全性の高い治療法です。
当院で使用している「UV308 Slim」にはエキシマフィルターというものがあり、紅斑(赤み)の生じやすい波長をカットすることで、副反応が起こりにくくなっています。
【 どんな病気に効くの? 】
光化学作用には様々な作用がありますが、アレルギー疾患や生活習慣病、がんを抑制することが注目されています。
当院では、これまで難しいとされていた下図の病気の治療を光線療法で行うことが出来ます。また肘や膝など、身体の目立つ部分の治療にも効果的です。
エキシマ光線療法で治療できる病気、「尋常性乾癬」「掌蹠膿疱症」「白斑」「アトピー性皮膚炎」について簡単に説明します。
①尋常性乾癬
乾癬は「炎症性角化症」という皮膚の病気に分類され、「皮膚の炎症」と「表皮(皮膚の一番外側の層)の新陳代謝の異常」の2つの側面を持つ慢性皮膚病の一種です。
乾癬になると、体のあちこちに白いフケのようなもの(鱗屑:りんせつ)が付いたり、皮膚が赤く腫れる紅斑(こうはん)が出ます。かゆみや関節の痛み、膿を持った皮疹(膿疱:のうほう)等を認める場合もあります。
本来自分自身を守るべき免疫のバランスが崩れて、自身の皮膚を攻撃してしまうことから発症します。肥満体質の中年以上、肉、飲酒、喫煙を嗜好し、特にストレスが多い方に発症する傾向が強いと考えられています。
乾癬治療は良くなったり悪くなったりを繰り返して長期化 することも多く、治療法は多岐にわたり複雑化しています。
②掌蹠膿疱症
手のひらや足の裏にうみをもった膿疱ができる病気です。治ったりできたりを周期的に繰り返すのが特徴で、出始めにはかゆみを伴うことも多いです。また、約10%の患者さんは関節や骨の炎症を併発し、痛むことがあります。膿疱は無菌性で、伝染することはありません。原因ははっきりとは分かっていませんが、扁桃腺や虫歯、鼻などの細菌による感染や、歯科金属(パラジウムなど)に対するアレルギーが関係して発病している可能性が考えられています。
③白斑
白斑は後天性の脱色素斑です。斑の形は木の葉状、類円形のものから不規則な地図状を示すものまで様々ですが、境界ははっきりとしています。また、髪の毛のある部分に症状が現れた場合は、その部分の毛が白髪になることが多いです。伝染することはなく、命にかかわることもありませんが、原因がはっきりと分かっていないため、皮膚病のなかでも最も治りにくい病気の一つと言われています
④アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは、かゆみを伴った皮膚炎(湿疹)が繰り返し良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。原因はまだ完全に明らかになっていません。遺伝的に皮膚の乾燥とバリア機能が低下したり、環境的要因としてほこりの刺激、食物やダニなどのアレルゲン、精神的・肉体的ストレスが影響していると考えられます。乳児期から小児期にかけて発症する例が大多数ではあるが、大人になってもなかなか治らない人が増えています。
⑤その他
円形脱毛症や類乾癬、痒疹など外用療法で効果のみられない難治性皮膚疾患の治療を行います。
【 治療方法と治療期間は? 】
よく痛くないですか?と聞かれますが、 痛みはまったくありません。 ほんわかと温かい感じがします。
治療後は、そのまま帰宅し、入浴など日常生活は普段と変わりなく行えます。
治療期間は、症状の経過によります。治療時間は全身照射で1回あたり5~10分程度です。最初は週1〜2回を目安に通院し、改善が見られれば徐々に照射頻度を減らしていきます。
【メリットとデメリット】
🟠メリット
・副作用が少ない
・照射時間が短く簡単に治療が行える
・内服や外服などと併用できる
・保険適用
🔵デメリット(副作用)
・光線過敏症や一部の薬剤を使用中の方は治療を受けられない
・日焼けや色素沈着が起こる可能性がある
・週に1~2回の通院が必要になる
・長期間の治療で皮膚癌が発生する可能性が否定できない
【 このような方におすすめです! 】
- 乾癬やアトピー性皮膚炎などによるかゆみの強い方
- 目もとやほかの紫外線療法では影になり、光が当てにくい部位に症状のある方
- 内服薬や外用薬による治療ができない方
- さまざまな外用治療で効果が得られなかった方
【 費用は? 】
保健適用で治療が受けられます。
1回当たり1,000円程度(3割負担の場合)です。
(初再診料、処方料などは別途必要)
最後に
こういった機械があるのは大学病院などの大きな病院です。待ち時間が悩みどころです。当院はクリニックですので、待ち時間が少なく施術が受けられます。予約も不要です。
アトピー性皮膚炎・乾癬・円形脱毛・痒疹などお悩みのある方はいつでもご相談ください。