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アトピー性皮膚炎について

[2023.07.13]

アトピー性皮膚炎とは?

 

アトピー性皮膚炎とは、もともとアレルギーを起こしやすい体質の人や、皮膚のバリア機能が弱い人に多くみられる皮膚の炎症を伴う病気です。

主な症状は「湿疹」と「かゆみ」で、良くなったり悪くなったりを慢性的にくり返すのが特徴です。一般的に、6カ月以上(乳幼児では2カ月以上)続くと慢性と判断します。かくことで湿疹が悪くなる悪循環を生じます。また、かゆみがひどくて眠れないこともあります。

 

【湿疹の特徴】

・赤みがある

・ジクジクしてひっかくと液体が出てくる

・ささくれだって皮がむける

・長引くとゴワゴワ硬くなって盛り上がる

・左右対称にできることが多い

・おでこ、目のまわり、口のまわり、耳のまわり、首、わき、手足の関節の内側などに出やすい

 

【原因】

アトピー性皮膚炎の原因は最近の研究で、「皮膚バリア機能異常」と、免疫の異常によって起こる「アレルギー炎症」、「かゆみ」の3つの要素が互いに関連しながら発症することがわかってきました。そのため、治療も三位一体で考えていくことが重要となってきました。

 

【皮膚バリア機能】

皮膚は、表面の皮脂膜やその下の角質細胞、角質細胞間脂質などがバリアの役割を担っており、外からの異物の侵入や水分の蒸発による皮膚の乾燥を防いでいます。アトピー性皮膚炎では、これらの「皮膚のバリア機能」が弱まっているため、外からの異物が容易に皮膚の中まで入りこみやすい状態になっています。「皮膚のバリア機能」はもともとの体質もありますが、皮膚をひっかいたりこすったりといった物理的な刺激や、汗、石鹸、化粧品、紫外線などによっても低下します。

 

アトピー性皮膚炎では特に角質細胞間脂質が減ってしまい皮膚が乾燥します。

乾燥肌を放っておくと湿疹やかゆみがますます悪化します。

 

【アレルギー炎症(免疫異常)】

炎症は、有害な刺激を受けたときや体内に異物が侵入したとき、これを取り除こうと防御する免疫反応によって起こります。しかし、アトピー性皮膚炎では本来退治する必要のないものに対しても不必要に防御しようとして過剰に反応し、炎症が起きてしまいます。

アトピー性皮膚炎の患者さんには、アトピー素因があるといわれています。アトピー素因とは、ご家族や患者さんご自身が気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎にかかったことがある、または食物やダニなどに対してアレルギー反応を起こしやすい体質のことです。

 

 

【かゆみ】

アトピー性皮膚炎では、皮膚のバリア機能が弱まっているため、外からの異物(刺激物質・アレルゲンなど)が皮膚の中まで入り込みやすくなっています。

皮膚の中まで侵入した異物は炎症をまねき、その結果、かゆみを引き起こします。かゆみのために皮膚をひっかくと、その部位の皮膚を傷つけて皮膚症状をさらに悪くさせたり、バリア機能をさらに弱めたりすることによって、かゆみが強まるという悪循環に陥ります。

この悪循環はイッチ・スクラッチ・サイクル(かゆみと搔破[そうは:皮膚をかくこと]の悪循環)と呼ばれ、アトピー性皮膚炎が長引き、悪化する原因となります。

 

 

 

【治療方法】

アトピー性皮膚炎の治療は塗り薬や飲み薬、注射剤、紫外線を使った治療などがあります。また、低下した皮膚のバリア機能を回復させるために保湿剤によるスキンケアを行い、補助的な治療としてかゆみを抑えるための飲み薬があります。

 

アトピー性皮膚炎の具体的な治療法はこちら

 

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