アトピー性皮膚炎①
【アトピー性皮膚炎の特徴】
アトピー性皮膚炎は、皮膚にかゆみのある湿疹が現れる病気です。
湿疹は、顔面や口のまわり、上半身、手足などさまざまな場所で左右対称にみられることが多く、悪くなったり良くなったりを繰り返します。
また、患者さんには気管支喘息、アレルギー性鼻炎といったアレルギー体質の方が多く見られます。
【肌で起きていること】
正常な皮膚は皮脂膜によるバリア機能でさまざまな刺激から守られています。
アトピー性皮膚炎の皮膚は乾燥し、バリア機能が低下しているためアレルギーの原因物質(アレルゲン)や刺激が入り込みやすく、
炎症が起こりやすくなっています。
また、患者さんの皮膚はかゆみに敏感になっているともいわれています。
【かゆみの原因】
日常生活のさまざまな要因が、かゆみを悪化させる原因になることがあります。
アレルゲン:ダニ、ほこり、花粉、ペットの毛など
皮膚への刺激:衣服・汗・髪・化粧品・シャンプーの接触や摩擦、お風呂の熱など
心理的要因:ストレス、不安など
何がかゆみを引き起こすかは、患者さんごとに異なります。
【夜間のかゆみと睡眠】
夜、寝る前は特にかゆみが悪化しやすい時間帯です。
夜、寝る前に起こること
1.入浴後、布団に入ってからからだがあたたまると、熱の刺激でかゆみが引き起こされる
2.布団に入って緊張がほぐれると、かゆみを感じやすくなる
3.かゆみが気になって眠れないと睡眠不足になり、ストレスによってさらにかゆくなる
かゆみを抑えることは、心地よい睡眠にもつながります。