デュピクセント(アトピー性皮膚炎治療薬)について①
[2021.10.25]
【デュピクセントとは】
アトピー性皮膚炎の治療薬として初めての抗体医薬(※)で、アトピー性皮膚炎の内部に起きている炎症反応を抑えることによって、
かゆみなどの症状や、皮疹などの皮膚症状を改善します。
※抗体医薬とは
症状の原因となっている物質(抗原)に対し、ヒトの抗体に近い構造の人工的な抗体を作り出して体内に入れ、
抗原の働きをブロックする仕組みの薬です。
対象となる抗原を持たない組織には作用することが少ないため、副作用も少ないと考えられています。
【投与できる方、できない方、注意が必要な方】
〈投与できる方〉
今までの治療法で十分な効果が得られない成人アトピー性皮膚炎の方にお使いいただけます。
症状の重症度を点数化して判断する評価基準と、体表面積に占めるアトピー性皮膚炎病変の割合が規定以上であることによって、
健康保険適用による治療薬が認められます。
〈投与できない方〉
- 15歳未満の方
- デュピクセントに含まれる成分に対して、アレルギー反応をおこしたことのある方
〈投与において注意が必要な方〉
- 寄生虫感染のある方
- 生ワクチンを接種する予定のある方
- 妊娠または妊娠している可能性がある方、授乳中の方
- 高齢の方
- 喘息等のアレルギー疾患をお持ちの方
【スケジュールと投与部位】
デュピクセントは投与開始日のみ、2本を皮下注射します。
その後は2週間に1回、1本を皮下注射します。